技術アジャスターの仕事

国内損保には、技術アジャスターという職務があります。

鑑定人とか、物損事故調査員とも言われますが、業務としては保険事故の損害調査および付随する業務を行います。
損害の調査とは、交通事故において発生した物損害、自動車やオートバイ、それらと同時に発生した損害物の鑑定です。 鑑定というのは損害額を算出、確定まで行う事です。

これは対物保険、車両保険共に関する事ですが、基本的に技術アジャスターは自動車に関しては幅広い知識を持っており、 修理工場との修理方法の打ち合わせや、料金算出、最終的に修理費協定を行います。
この作業は、いかなる自動車でも対応可能で、国産外車を問わず車種も問いません。

他にも第三者への損害、例えば交通事故に遭った自動車が壁を破損させたり等、自動車以外の損害も鑑定します。
建物の場合は別に建物鑑定人がいる為、そちらに回ったりしますが、小損の場合などは技術アジャスターで対応したりします。

さらに交通事故の現場に赴き現場調査を行います。
この現場調査はかなり重要な業務で、対物保険であれば過失割合に影響の出る業務でもあります。
車両保険の場合は、保険請求時の事故報告内容との整合性を明らかにする為の業務で、不正請求防止に結び付きます。

対物保険では上記の把握した客観的な情報から事故の原因を特定し、交通事故紛争の解決を補助する役割を担っています。 紛争の解決というのは、いわゆる示談の解決の事ですが、技術アジャスターが直接関われる示談交渉には制限があり、 事案の選別が難しいところがあります。

示談交渉は、自動車の損傷状態や現場状況を確認するプロ集団である、技術アジャスターが適任だと言われてますが、 非弁法の問題で示談交渉すべてを行う事はできません。
損保協会と日弁連との間で協定書が取り交わしされており、技術アジャスターの関与できる示談交渉業務が決められています。
技術アジャスターは、各損保会社が100%出資した調査会社の所属です。 それが非弁法に結び付いているのかわかりませんが、近年では損保会社が調査会社を吸収統合しているところも出てきました。

今後は示談交渉の第一線に技術アジャスターが出てくる事でしょう。
現在示談交渉の第一線で活躍されている技術アジャスターは、すでに訴訟事案でも活躍しています。 ただこうなっていくと、示談交渉へスイッチしてしまい鑑定作業がおろそかになるという懸念もあり論議がされているところです。
今の損保各社は保険金支払額低減を目指しています。 鑑定作業がおろそかになると、当然保険金支払い率が上がり本来の目的と逆行してしまいます。

まさに今、技術アジャスターの業務は変貌の時代に差し掛かっていますが交通事故がなくなる事はないので、 技術アジャスターの職務もなくなる事はありません。

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